4.休憩時間取得のとりくみ

休憩時間取得のとりくみについて

 市教委は休息時間の廃止(2008年8月)に伴い2004年5月11日付け「休憩・休息時間」の通知を廃止し、下記の文書を通知しました。市費職員の時間休暇制度が2008年4月より導入されたことをうけ、休憩時間に引き続いて時間休暇を取得する場合の出勤、退勤について、「Q&A」Q10以降に記述があります。

 大阪市教は、市教委の「運用」についての提案(2004年度)以降、「学校現場では、現行の人員や体制では効果的な休憩・休息時間は困難。現場に混乱がおこる。実効あるものにするため、大幅な定員増など人員の配置が不可欠」と主張し、条件整備を行わない市教委の責任を追及してきました。同時に、病気休暇・休職者が増加し、若年退職者が定年退職者の2~3倍にもなっている教育現場の深刻な実態があるなかで、休憩時間の取得は、教職員のいのちと健康を守り、働きつづけることのできる職場づくりのためには不可欠の課題と位置づけ市教委との協議を行なってきました(大阪市教の運動方針:「週38時間45分労働の厳守、管理職による時間管理など使用者責任を果たすよう要求します」「休憩の取得のとりくみをすすめます。取得するための職場の条件整備を求めます」)。休憩時間取得のとりくみをすすめます。

<資料>市教委文書 休憩時間の確保に向けての運用について(全教職員)

教委校(全)第38号 平成20年7月29日

 標題について、休憩時間は、労働基準法及び関係法令等において、1日の勤務時間が6時間を超える場合においては45分、8時間を超える場合には1時間を、それぞれ勤務時間の途中に置かなければならないものとされております。

 休憩時間の確保については、「休憩時間及び休息時間の確保に向けての運用について」(平成16年5月11日付け教委校(全)第27号)において通知しているところでございますが、平成20年8月1日より、府費教職員及び市費教員の休息時間を廃止することに伴い、同通知を廃止することとし、改めて、別添を参考に休憩時間の確保についての取組みをお願いします。

(別添)            休憩時間の確保に向けての運用

1 休憩時間とは

 教職員が勤務時間の途中において精神的肉体的に一切の労働から離れる時間をいう。休憩時間は正規の勤務時間には含まれない時間であり、休憩時間に対しては給料は支給されない。休憩時間は、教職員の精神的肉体的疲労を回復させ、勤務能率の増進、不注意による災害の予防という重要な役割を果たすものであり、労基法及び府・市条例等に基づいて必ず与えなければならない。

  休憩時間の与え方については、労基法上次の3つの制約がある。

①労働時間の途中に与えなければならない。

 休憩時間は、その性格に鑑み、勤務時間の途中に与えなければならない。したがって、休憩時間を勤務時間の始めや終わりに置くような取扱いはできない。年休等を取得した者を除き、昼間に授業を行う学校園においては、府費教職員及び市費教員については17時15分、市費職員については17時(管理作業員については16時30分)の勤務時間終了時には各学校園に必ずいることとなる。

 ②原則として一斉に与えなければならない。

 休憩時間は、一斉に与えなければならない。これは一部の教職員が休憩しているときに他の教職員が勤務していては心理的な休憩を取得することができないからである。

 ③自由に利用させなければならない。

 休憩時間は、その性格に鑑み、教職員に自由に利用させなければならない。ただし、学校園の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩時間の目的を損なわない限り差し支えない。休憩時間の配置と学校給食の時間との関係について、学校給食は、小学校の学習指導要領で、特別活動における学級活動と位置付けられており、学校給食の指導は、勤務として行われるべきものである。したがって、学校給食の指導の時間を食事時間として休憩時間に含ませることはできない。

 府条例、市費教員規則及び市条例上、休憩時間は6時間を超える場合においては45分、8時間を超える場合においては1時間を置かなければならないこととされている。実勤務時間は8時間(市費職員においては7時間45分)であるので、45分の休憩時間を置くこととしている。したがって、休憩時間を含む勤務時間は8時間45分(市費職員は8時間30分)となる。8時間を超える場合とは、時間外勤務(超過勤務)を行った場合であり、時間外勤務(超過勤務)の途中に15分の休憩時間を追加して、通常の45分の休憩時間と合わせて1時間の休憩時間となる。

2 休憩時間の置き方

(1)  原則

 府費教職員規則第5条第1項、市費教員規則第6条第1項、及び職員の休憩時間に関する要綱(平成4年4月1日付け教委校(全)第5号。以下「休憩時間要綱」という。)第1項に基づき、昼間に授業を行う学校園においては、11時から14時までの間に、夜間に授業を行う学校においては、14時から17時15分までの間に置く。

 「原則」によっては、休憩時間を確保できない場合

 一般的には、昼休みが休憩時間に充てられている場合が多いが、学校給食を実施している学校においては、給食指導が終わった後や放課後に置くこともできる。この場合は、府費教職員規則第5条第1項ただし書き、市費教員規則第6条第2項、及び休憩時間要綱第2項により、勤務時間中の別の時間帯に与えるものとする。ただし、休憩時間の趣旨から、勤務時間の最初や最後に置くことはできない。置き方の例としては、小学校において授業終了後の15時45分から16時30分に置くなどが考えられる。また、休憩時間の趣旨から、午前中の早い時間帯(午前11時以前)に置くことは、「疲労の回復」の観点からも望ましくない。

(2)  一斉付与の原則の除外

  (1) によっては、休憩時間を確保できない場合

 学校園においては、昼休み時間中の幼児、児童、生徒の遊戯や運動による事故防止といった安全管理、非行の防止といった生徒指導など重要な業務のため巡回する必要がある場合や、給食指導を行う教職員とそうでない教職員や、高等学校において窓口対応を行う事務職員とそうでない事務職員とを別々に休憩させる必要がある場合もある。このような場合においては、休憩時間を一斉に与えるのではなく、交代で与える必要がある。府条例第5条第2項、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規則(平成7年府人委規則第2号)第3条の2、市費教員規則第6条第4項及び休憩時間要綱に基づき複数のグループもしくは個々の教職員別に休憩時間を置くこととなる。置き方の例としては、小学校の教員において、担任を持つ教員が自分のクラスが専科の授業を受けている時間帯(例えば4時限目や5時限目など)に休憩を置き、専科を受け持つ教員が給食時間の時間帯に休憩時間を置くことや、中学校・高等学校の教員において、授業の入っていない時間帯を休憩時間とするなどが考えられる。

(3) 分割付与

  (1) 及び(2) によっては、休憩時間を確保できない場合

 労基法は、休憩時間を分割して付与することまで禁止しているわけではない。学校園の運営上、一括して付与できない場合においては、分割して置くことによらざるを得ない場合もある。

 小学校教職員の給食指導後の休憩や授業の合間の休み時間など自由に利用しうる時間であれば、休憩時間とすることができる。しかし、休憩の回数があまりに多いと、1回あたりの時間数が短くなり、本来の目的が達成することができず、自由利用の原則からみても適当ではないので、2分割に留めなければならない。置き方の例としては、小学校の給食指導を行う教職員において、給食指導後に20分の休憩時間を置き、授業終了後の放課後において25分の休憩時間を置くなどが考えられる。

(4) 時期による変更

 休憩時間の置き方については、学期ごとに時間割が変更になる場合や、長期休業中など一斉に与えることができる期間があるため、一定の時期毎に変更することも可能である。ただし、特段の事情なく短期間に何度も休憩時間を変更することは、教職員の混乱を招くことも考えられるので、少なくとも学期ごと程度の変更にとどめることが望ましい。また、その場合もあらためて「明示」する必要がある。

3 休憩時間の取得に向けた取組み

 休憩時間を確保については、幼児、児童、生徒の指導や保護者の対応など学校園の特殊な事情からも、難しい問題ではあるが、「給料が支払われていない時間」であることや、法令上「与えなければならない」という認識をもって取り組まなければならない。休憩時間を付与しないということは、関係法令上問題があり、使用者・学校園管理者としての責任を問われることとなる。休憩時間を確保するためには、校園長が、「休憩時間の割振り」を行い休憩時間を「明示する」ことが重要である。

 既に周知しているように、市費職員の時間休暇の導入の際に、府費教職員及び市費教員についても、休憩時間に引き続く休暇を取得した場合の出退勤の時間の取扱いについて整理を行ったところである。公務員の勤態管理ついては、厳格に行う必要があるが、休憩時間に引き続く休暇を取得する際に、適切な勤態管理を行う上でも、休憩時間の割振りは重要である。また、休憩時間の割振りを行っていなければ、教職員の長時間勤務の状況も明確に把握できず、健康管理上も支障がある。

 休憩時間の取得促進のためには、個人個人が、自らの休憩時間を自覚するとともに、お互いの休憩時間を把握して、相手の休憩時間に配慮できるよう全ての教職員に周知する必要があり、対外的な説明責任を果たすためにも文書で明示する必要がある。明示の方法としては、割振り表の配布、供覧、掲出などが考えられるが、少なくとも書面で残しておくことが必要である。(別紙・「休憩時間割振り例」を参考のこと)

4 休憩時間の割振り状況の調査について

 休憩時間の確保については、「休憩時間及び休息時間の確保に向けての運用について」(平成16年5月11日付け教委校全27号)で周知しているところであるが、市費職員については平成19年4月1日より、府費教職員及び市費教員については平成20年8月1日より「休息時間」を廃止することとなったため、既に「休息時間」を含めた割振りを行っている学校園についても、改めて割振りを行う必要がある。なお、休憩時間の割振りの状況については、2学期を目処に改めて調査を行い、検証する予定としており、各学校園での取組みをお願いします。

(参考)休憩時間に関するQ&A

Q1 休憩時間とは何か。

A1 職員が勤務時間の途中において精神的肉体的に一切の労働から離れる時間をいう。 休憩時間は正規の勤務時間に含まれない時間であり、休憩時間に対しては給料は支給されない。休憩時間は労基法において、6時間を超えて勤務させる場合は45分、8時間を超える場合は60分の休憩時間を与えなければならないと定められており、使用者に対する義務とされている。学校園においては、条例規則上、府費教職員、市費教員、市費職員のいずれも勤務時間が6時間を超えるため、45分の休憩時間を与えなければならない。すなわち、府費教職員及び市費教員については8時30分から17時15分まで(夜間において授業を行う学校の場合は12時30分から21時15分まで)、市費職員については8時30分から17時まで又は8時から16時30分まで(夜間において授業を行う場合は12時30分から21時まで)の勤務時間の中で、それぞれ45分の休憩時間を置かなければならない。

Q2 なぜ休憩時間の割振りを文書で明示しなければならないのか。

A2 休憩時間については、給料が支払われていない時間であり、教職員が自由に利用できる時間である。また、労基法上、休憩時間は必ず置かなければならないものである。平成16年度より休憩時間の確保についての取組みを進めているが、休憩時間が明確に割り振られていなければ、休憩時間を取得する意識も希薄になること、また、教職員が相互の休憩時間を尊重して取得につとめる意識の醸成をはかるためにも全ての教職員の休憩時間を周知する必要がある。また、平成20年度から、休憩時間に引き続く休暇の取得の際の勤態の取扱いについて整理したところであり、適切な勤態管理並びに対外的な説明責任を果たす上でも文書による明示が必要である。

Q3 割振りは誰が行うのか。

A3 休憩時間の割振りは学校園の管理監督者として校園長が行うものである。割振りについては取得促進を図る観点から、取得しやすい時間帯を尊重するために教職員の意見を踏まえて割振りを行うことが重要であるが、最終的には時間割等を考慮して校園長が決定しても差し支えない。

Q4 毎日同じ時間帯に設置する必要があるのか。

A4 教員については、時間割の関係で、休憩時間を取得できる時間が曜日によって異なることも考えられ、また、事務職員についても交代で窓口業務を行う必要があることも考えられるので、曜日ごとに休憩時間を設定することも可能である。なお、この場合でも文書による明示は必要である。ただし、上記のような事情がある者を除き毎日同じ時間帯に設置するほうが望ましい。

Q5 学期によって時間割が変更になるが、その場合は改めて割振りを行うのか。

A5 時間割が変更されることによって、当初に割振りを行った時間帯が授業時間に重なる場合など、休憩時間の取得が不可能になることもあるので、その場合は改めて休憩時間の割振りを行わなければならない。また、長期休業中や、テスト期間など、全教職員が一斉に休憩を取得することが可能な期間については、別途休憩時間を定めることも可能である。

Q6 明示された時間に休憩時間が取れない場合、休憩時間を変更できるか。

A6 原則として明示された時間に休憩時間を取ることが前提であり、休憩時間は必ず与えなければならないものである。どうしてもやむを得ない事情により当該休憩時間に勤務を行った場合は、休憩時間を変更することになる。なお、この場合においても、休憩時間を勤務時間の最後に置くことはできない。ただし、割り振られた休憩時間に教職員が自らの意思で、通常の業務を行った場合は、休憩時間は与えたことになる。(自由に利用できる時間を本人の意思で業務に利用したという理解になる。)やむを得ない事情とは、学校園全体の行事の都合により明示された時間に休憩を与えることができない場合や、突発事故等の対応、幼児、児童、生徒及び来客対応等など、教職員の意思にかかわらず取得することが不可能な場合をいう。休憩時間の取得を妨げないよう、職員会議などの開催にあたっては、教職員の休憩時間を避けて開催時間を設定するなど、配慮をすること。なお、あらかじめ設定されている休憩時間を時間休暇に合わせて変更することはできない。

Q7 休憩時間を変更する場合、変更簿などを作成する必要があるのか。

A7 現在のところ変更簿については作成を求めない。

Q8 明示された時間に休憩時間がとれず、かつ、通常の勤務時間内に休憩時間を与えることができなかったどうなるのか。

A8 割り振られた休憩時間に超過勤務したことになるので、時間外勤務記録簿(平成20年3月7日付け教委校(全)第103号)に記録することになる。

Q9 休憩時間は、教職員が自由に利用できる時間であると考えてよいのか。

A9 休憩時間は、教職員が権利として勤務から離れることを保障された時間であり、給料の支給対象となっていない。したがって、原則としては自由に利用できる時間であり、学校園の外に出ることも支障はない。ただし、学校園の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩時間の目的を損なわない限り差し支えない。

Q10 休憩時間に引き続いて時間休暇を取得する場合、休憩時間から退勤してもいいのか。

A10 休憩時間に引き続いて時間休暇(半休等)を取得する場合は、休憩時間の開始時間から退勤して良い。また、勤務時間開始から休憩時間まで時間休暇(半休等)を取得する場合は、休憩時間終了時が出勤時間となる。

Q11 時間休暇を取得して勤務時間が6時間未満になった場合でも休憩時間は与えなければならないのか。

A11 時休の取得によって勤務終了時間は変更されないため、あらかじめ割り振られた休憩時間も変更されない。よって、割り振られている時間により、休憩時間を与えることになる。

Q12 時間休暇(半休)を取得し、当初の休憩時間以降に出勤した教職員が時間外勤務(超過勤務)を行い、実勤務時間が6時間を超える場合、休憩時間はどうなるのか。

A12 時間休暇(半休)を取得した職員に対しては、原則として時間外勤務(超過勤務)命令を行なわないこととしているが、やむを得ず時間外勤務(超過勤務)を命ずる場合は、「府費教職員及び市費教員」と「市費職員」では対応が異なる。

  「府費教職員及び市費教員」については、大阪府の「職員の勤務時間、休憩時間等に関する規程」が適用され、あらかじめ定められている勤務時間及び休憩時間は、時間休暇(半休)の取得によって変動しないこととしており、当初の勤務時間(昼間に授業を行う学校園であれば、8:30~17:15)は変わらないため、当初割り振られた休憩時間は取得したものと見なされるため、17:15を超えて勤務を命じた場合は、その時点で勤務時間が8時間を超えることとなるため、15分の休憩時間を与えなければならない。

  「市費職員」については、実勤務時間を基準としているため、出勤時間を起点として、実勤務時間が6時間を超える場合は45分の休憩時間を、8時間を超える場合は1時間の休憩時間を与えなければならない。

Q13 1日の勤務時間が6時間である非常勤職員等に休憩時間は付与できるか。

A13 6時間を超えなければ、労基法上は休憩時間を付与する必要はないが、本人の希望や各学校園の状況を勘案して付与する(割振りを行なう)ことは差し支えない。ただし、1日6時間勤務の非常勤職員に45分の休憩時間を付与した場合、学校での拘束時間が6時間45分となる。